院における来患数増大法 「しくみ」の変革 |
目的とした「しくみ」の変革とは何か?
大きくは3段階のプロセスになる。
1.業種・業態の決定
2.人材の確保と教育
3.院内ベッド数・ベッド稼働率の向上
以上である。
特に重要なのは1.の業種・業態の決定である。
これは、経営者の専権事項でもあるから、
従業員や家族に相談してはいけない。
ましてや、常連の患者さんに聞いてはいけない。
なぜなら、その後の経営の運命を決める事項であるからだ。
失敗しても、誰も責任は取ってくれない。
これは経営者である院長が、
全責任をかけて決定すべき事項なのだ。
ここは私的な嗜好や、職人的なこだわりが入りやすいので注意したい。
詳細は割愛させてもらうが、
私も、趣味的なビジネスと本業とを混同して、
多くの時間とお金を浪費し、
後始末で随分と苦労してしまった。
始めるのは実に簡単だが、やめるのはとても難しいので、ここでも注意したい。
では「しくみ」の改革として、まず着手すべきことは何か?
まずは、下記の7項目について、しっかりと取り組む必要がある。
①目標来患数と稼働ベッド数の決定
②施術者一人当りの標準施術時間・施術人数の決定
③適正人員数の決定
④主要患者層決定
⑤院内作業分析と改革
⑥治療プロセスの決定
⑦待ち時間の改善
それと同時に、
2.の「人材の確保と教育」に取り組まねばならない。
ここまでできて、初めて
3.の「院内ベッド数・ベッド稼働率の向上」が実現する。
これが来患数増大のプロセスであり、原則である。
そして、これらの項目についての改善を、
繰り返し、繰り返し行い続けるのである。
「えっ、こんなめんどうくさいことできないよ・・・」と思われるだろう。
私もそう思う。
でも、「これからどうなるのだろう・・」と
言い知れぬ不安な日々を送っているよりは、
このような、壮大なテーマに取り組んでいる方が、
結構楽しいのである。
そして、たとえ今が、
たった数名の患者様しか来られていなくても、
来患数10倍を目指し、
より多くの人々に貢献することに夢と希望を持って
治療と経営に取り組むことこそが、
生きがいや、やりがいとなるのではないだろうか。