整骨院のモデルについて |
<質 問>
お忙しい中、恐縮ですが、質問があります。
今後の接骨院経営の一つとして、
院長1人受付1人合計2名
患者単価2000円(保険診療+自費診療の合計)
来患数1ヶ月500名
本当は単価を2500円にしたいのですが、
集団ヒステリック的な不況では2000円が妥当だと考えます。
立地条件は、大都市近郊の住宅街のバス通り。
駅前をあえて外した展開。
このようなモデルについて、どのように考えていますか?
<回 答>
ご質問に一言でお答えするのは正直難しいです。
推測になりますが、以下のような感じでしょうか?
平均1日22名来院
平均1時間当り2.5名施術
月間売上100万円
売上家賃比率がわかりませんが、18万円以内であれば
今後のモデルとしては妥当ではないでしょうか。
保険診療の状況が急変した場合には、家賃および人件費ができるだけ
最低限である筋肉質の経営の方が安全です。
立地については、いただいた情報だけでは判断しかねます。
逆に質問があります。
「このモデルは、先生が考えられている5年後のあるべき形につながりますか?」
この問いが「イエス」であれば、良いのではないでしょうか。
答えになっていないかもしれませんが、
参考にしていただければ幸いです。
中園徹
以上がいただいたご質問と私の返答である。
<答えた理由>
いただいた情報だけで良し悪しを語ることはできないが、
今後、整骨院の保険請求が最悪の事態になった場合には、
小振りな院長1人院が1番安全であることは確かである。
また、全額実費にもある程度は対応しやすいのではないだろうか。
だが、数字の情報だけで、
その院が本当に良いのかどうかは判断できない。
なぜなら、実際の店舗を見ていないからである。
院長がカリスマである場合は別として、
開業において一番重要なことは何か?
実は立地なのである。
よく語られる立地は、
駅前や、住宅街、スーパー横などの条件や商圏人口などである。
しかし、それだけで判断は難しい。逆に危険である。
「利益のピラミッド経営法」における
「物件開発マニュアル」では、
判断項目が100以上あり、ひとつでも不可であれば出店はできない。
さらに言えば、
どんなにいい立地であっても、
玄関が入りにくい店舗であれば「不可」である。
もし仮に、出店に踏み切っても、
相当な苦労が予想される。
現在、治療業界の中には
店舗立地について原則を教えているセミナーは皆無である。
しかし、出店対策こそ、
開業には最も重要なテーマである。
失敗すれば数百万円の損失ではすまない。
巷には、出店に関する本は少ないが、
まず、徹底的に本を買いあさり、
どの本にも共通して書いてあることを
検証するべきである。
林先生曰く、
「1に立地、2に立地、3・4がなくて、5に立地、6に立地!」
嫌というほど聞かされたことばであり、
嫌というほど痛い目にあった。
実は、これこそが店舗繁栄の原則なのである。