歩合制による弊害 |
を受けることが増えてきた。
そこで、よく見られる特徴的な事例が、
我流もしくは、誰かのアドバイスを受けて歩合制を導入し、
次第に問題点が出てきて中止するというパターンだ。
歩合制とは、
出来高払いであり、
その人が稼ぎ出した売上高に応じて、
報酬を支払うという仕組みである。
たとえ、
勤務評価制度が別にあったとしても、
実質的に、その人の賃金を決めるのは
売上高に直結しているのが特徴である。
歩合制のメリットとしては、
賃金査定が簡単・明瞭であることや、
従業者も成果に応じた報酬がダイレクトに得られることなどが挙げられる。
私自身も、
11年ぐらい前に、
完全歩合制の実費治療院の経営を委託されたことがあった。
施術者は、
顧客獲得のための技術修得には非常に熱心であったが、
店舗全体の顧客満足度や、担当以外の顧客には無関心であった。
ある時、
自分の担当顧客を、
自分が休み際に別の施術者が担当したことで喧嘩が起きたこともあった。
その店舗は、
営業不振で結果的には撤退することになったが、
私は歩合制による経営管理の難しさを目の当たりにしたのだった。
さらにその数年後、
歩合制ではないのだが、
整骨院の施術者の待遇と、
施術業績をリンクさせたことがあった。
すると、
かつての実費治療院の歩合制で
起きた事例と似たような現象が起きた。
自分の担当患者さん以外には、
きちんと挨拶をしなくなるケースが出たり、
さらなる問題として、
新人への教育が不熱心になったばかりか、
自分の技術を人に教えたがらない者まで出てきた。
個人的には好業績で、
歩合により、高収入を得ることができる施術者もいたが、
院長(マネジャー)として、店舗を管理できることとは
まったく別のスキルであった。
しばらくして、
その制度を中止し、
評価尺度を変更することで事態を収拾することができた。
結果として、
歩合制では、チームワークは醸成できないという結論に至った。
歩合制は、各人が独立して活動する営業組織の場合には、
向いている場合もあるが、
店舗やチームという形態で、
組織をまとめて、成果をだすような場合には向かない。
では、「チームワーク」や「やる気」を
醸成するには、どのような制度づくりが必要なのであろうか?
次回のテーマとしたい。
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整骨院における来院促進活動
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