人財育成で最も重要なこと |
中々思い通りにはいかない。
多くの問題が発生する。
・教えたとおりに仕事ができない
・教えたことが長続きしない
・仕事を覚えた頃に退職してしまう
等々
このような問題はなぜ起こるのだろうか?
理由のひとつとして
人財育成の方法が原則から外れていることが考えられる。
その原則とは何か?
それは以下のことが連動していることである
① 業務内容
② 教育内容
③ 勤務評価
④ 給与(時給)
⑤ 職位(ランク)
例えば
経営者が良いマニュアルを用意して
スタッフがそれを実行して売上が上がったとする。
しかし、
苦労して業績を上げた
功労者であるスタッフに対しての評価や
承認がなければ逆にモチベーションを落とす可能性がある。
働く人の評価に関しては
日本型の経営が最も立ち遅れているのではないだろうか。
仕事として何を修得すれば
給与や待遇が上がるのか明確になっていることは海外では常識とされている。
これが不明確だと様々な問題が発生する。
私は開業当初、
パートタイマーの受付女性スタッフをひとり雇用した。
忙しくなってきたので、1ヵ月後に2人目を採用した。
第1号の女性スタッフが
仕事に対して貢献的だったので
しばらくして時給を30円ほどアップしてあげた。
すると
第2号のスタッフが
「なぜ私は時給がアップしないのか」との不満を
私にではなく、第1号のスタッフに訴えたのだ。
そこで
第1号のスタッフが
「なぜ、私だけが昇給したのですか?」と
半ば抗議のように言ってきた。
私は理由が説明できず返答に困った。
よかれと思って
頑張った人を評価することで問題が起きたのだ。
私は困り果て
結局2人を同時に昇給させることにした。
だけど「これは絶対におかしい」と思った。
働く人に対して
真の公平公正な職場とは、
頑張って成果を出した人が
評価されて待遇が良くなることである。
頑張った人も
頑張らない人も同じ待遇であることは平等ではない。
これは海外では常識になっている。
ところが日本では
古い人を優遇する「年功序列」がまだ多い。
例えば、
整骨院の受付スタッフでも
古い人が1番高い時給をもらっており、
実際の現場を見てみると
その人は受付けに座り込んで
1番仕事をしていなかったりする。
このような職場に
優秀な女性スタッフが新たに加わっても、
古株のスタッフからいじめられたり、
自分の努力が適正に評価されないこと
を不満に感じてやめてしまうことが多い。
さらに
古株以上に仕事ができるスタッフは育たない環境となってしまう。
こんな問題を解決するためにも
業務内容と教育内容、職位(ランク)と給与を明確化する必要がある。
これらが一体となることで
生産性の高い優秀なスタッフが育成できる。
そのための仕組みが
「キャリアパスプラン」というものだ。
「キャリアパス」とは
仕事の経験を通しての
スキルアップや昇進の道標のことである。
この図は以下のものを表記したものである。
・ランク(職位)
・教育内容
・業務内容
・時給
これがあることで
自分は今、どの段階にあり
どうすれば時給がアップするのかが明確になる。
努力目標も明確なので
頑張る人は当然早くランクアップしていく。
あとで入ったスタッフが
古いスタッフの時給を追い越しても何の問題も出ない。
双方、納得済みだからである。
逆に
古い人の中には
人が変わったように頑張り始めることもある。
ただ、
このキャリアパスプランを作るだけでは機能しない。
これに
「トレーニング」と「勤務評価」が
三位一体となって初めて人財育成が機能するのだ。
スタッフの
時給アップや昇給は
どこでも行なわれているが、
その昇給の根拠となる
勤務評価は意外と行なわれていない。
本当に
スタッフの仕事に対する
やる気を高めるのであれば、
仕事の中での目標を与えて、
「トレーニング」を施し、
それができたことを適正に評価しなければならない。
この原則を知るまでの私は様々なことを試みた。
毎月の給与明細に
手書きの感謝カードを入れたり、
朝礼で理念を皆で唱和したり、
日常の中で褒める(ストローク)
等々
どれも効果がなかったとは言わない。
しかし
それだけでは
本当に潜在能力のあるスタッフは育成できなかった。
地道な作業ではあるが
経営者が原則に基づいた仕組みを作ることが必要だ。
まずは職場における
キャリアパスを作ってみることをお勧めする。
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