目的は何か? |
聞きなれたフレーズであるが、
私も日常このことをを自問せずに失敗することが多い。
たとえば学生時代、試験前に勉強する時間がなく、
優秀な人のまとめたコピーの収集をしていた。
コピーは短期間で点数を取るための手段であるが、
集めるうちに、コピーの収集が目的になってしまう。
集めたコピーに満足し、勉強せずに失敗したことがよくあった。
開業してからも、来患数を上げるために、
よく治療セミナーに参加していた。
しかし、セミナーで教わる治療法を日常の治療で使う機会は
案外少なかったりする。
「治すために」という目的であっても、
「何のために治すのか?」を明確にしなければ、
考えを突き詰めていくと、
現在の自分に手に負えなかった症例へのリベンジだったりする。
それは、それで治療家としてはいい心がけである。
ただ、本来の来患数アップに本当につながっているのか?を
自問自答し、実際に得られた成果を数値化することが重要である。
かつて、ある治療法を多額のセミナー受講費を払い導入した。
そして、その治療法を受けに、遠方から患者様が来られるようになった。
実費治療で、一回4800円で20分程度で済む。
しかし、それを継続しても、全体の売上げ比率は3%ぐらいの微増であった。
しかも、セミナーなどの投資コストから換算すると、
トントンかややマイナスであった。
これでは、「仕事」でなく「趣味」になってしまうと反省した。
施術者の中にも、自分の「技術向上のために」と練習を計画するも
練習すること自体に満足してしまうことがある。
それが、自分のやりやすい安易な練習だと何の成果も得られないことになる。
まず、「得たい結果は何か?」を考えてから、行動計画を立てるようにしたい。