パラダイムシフト |
「まず、できることからの取り組みをやるしかない。」と書いたが、訂正したい。
私が時折参加する経営勉強会では、以下のように指導される。
「皆さんは、できることからやりますと言うが、それでは何も変わりませんよ」
「あなた方が、今まで嫌がって避けてきたことから手を付けなきゃいけません」と。
私も、いやなことは無意識のうちに目をそらしてしまい反省することが多い。
「パラダイムシフト」という言葉がある。
「パラダイム」とは「その人の考え方」「既成概念」という意味。
「シフト」は「転換」である。
経営における「パラダイムシフト」では、業界の慣習や長年の思い込みを否定し、
大胆な改革を図ることで、大きな成果を得ることができる。
我々の業界は、長い間平和な時期が続いたため、この意識が希薄だ。
しかし、我々の業界も社会問題として取り上げられつつある。
ではどれぐらいの「パラダイムシフト」が必要なのだろうか?
そう考えて、ふと外を見るとクロネコヤマトの宅配自転車が走っている。
いきなり、路上駐車の規制が厳しくなりトラックを止められなくなった業界である。
いくら文句を言っても、法律には逆らえない。
ヤマトの自転車作戦に至までの、苦労は我々には想像を絶する取り組みだったろう。
また、牛丼の吉野家だって、急に原材料であるアメリカ産牛肉が輸入できなくなったのだ。
アルバイト出身の阿部修二社長は、
品質維持のため、絶対に他国産牛肉は使わず豚丼などで乗り切った。
危険な状態を克服したことで、今はさらにパワーアップしている。
これらのような取り組みが、我々にできるであろうか?
置き換えて考えると「来月から健康保険適用は全廃します」に近い状況ではないだろうか。
もし、そうなったら柔整師は本当に実費治療で生きていけるのであろうか?
私は、個人的には4000円以上の実費治療の市場は、
もうすでに飽和状態で、限られたパイの争奪になっていると思う。
我々が考えなくてはならないのは、また違った形の治療形態なのかもしれない。
とにかく、今は業界全体にかけられている不正や、
法的解釈が曖昧な部分を、経営改革によって、
少しでも改善すべきであろう。
また同時に、
サービス業として、一般生活者になければ困るといわれる業界になることも必要だろう。
もっといい意味で認知度を上げる方法を模索したい。