離職につながる教育法 |
総合病院付属の検診センターに行ってきた。
設備も充実しており、各検査技師、ドクターも感じが良い。
一通りの検査は終了し、
料金を払うために会計のカウンターに行った。
そこでは、40代ぐらいの女性が受付に座っており、
かたわらに指導役のような50代の女性が立っていた。
どうやらトレーニングを受けているようだ。
「こんにちわ」「今日は○○円になります。」という声がやや震え気味である。
レジを操作する指も小刻みに震えている。
患者さんの受付対応も、レジ操作も初めてのようで手際が悪い。
それを指導役の女性が、いちいち間違いを指摘しながら教えている。
だから、余計に緊張度が増してくる。
しかも、それはロールプレイではなく、
患者である私の目の前で行なっているのだ。
全体的なサービスがいくら良くても、最終的な対応次第で全て台無しになる。
私自身は待たされてイライラするというより、新人がかわいそうに思えた。
これも、サービス業にとってはイメージダウンである。
大きな総合病院だからといって、
教育法が確立されているわけではないと感じた。
教育原則「トレーニングの4ステップ」に沿って行なうと仮定すると、
①準備:教えるべき内容やマニュアルの準備
②提示:指導役がやってみせる
③実行:本人にさせてみる
④フォロー:出来ているところを褒めて、不足部分をフォローアップする
以上の4段階に沿って行なった上で、現場デビューが望ましい。
今回は、いきなりステップの③実行が、本番になっていたことが問題である。
検診の会計を終えてわかったことがある。
2年前も、同じところで検診を受けたのだが、
会計の際同じ指導役の女性が、
新人を指導しながらの会計をしていた。
2年前も全く同じ状況を体験していたのだった。
たぶん、新人はすぐにやめていき、
同じ教育法を繰り返しているのだろう。
知らないということは、
大きな時間と労力を損失することになると感じた出来事だった。