「生きる力」をつける |
「利益のピラミッド経営法」に出会い、
最も感動したのがボートピープルのエピソードだ。
林俊範先生が
アメリカにマネジャー(店長)として
駐在していた1970年代のこと。
当時は
ベトナムからアメリカに
多数のボートピープルが亡命して来ていた。
その生存率は50%だったという。
眼の前で人が死んでいくような
過酷な状況を生き抜いてきたボートピープルを
マクドナルドは雇用し受け入れていたという。
林先生も当時マネジャーとして
英語も話せないボートピープルの若い男性を雇用したそうだ。
その彼は、
1年後には英語が話せるだけでなく
マネジャーとして立派に活躍するようになったという。
(ボートピープル動画「エピソード1」)
彼の生きる力もすさまじいが、
マクドナルドの人財育成力もすごい。
私はこの話しを聞き、
経営に関して無知蒙昧の私自身も
ボートピープルと同じであり、彼と同じように成長したいと感じた。
そのためには
どんな状況に置かれても
障害を克服し、問題解決していく「生きる力」が必要だ。
しかし、
私も含めて今の日本人は
「生きる力」が弱まっていると感じることが多い。
3年前、
名古屋から九州にかけて
新入社員(柔整師)リクルートのために
専門学校を訪問したことがある。
その時、
就職課の先生からよく聞いたのが
「今の学生は、卒業後も県外へは行きたがらない」という話しだ。
今時の企業においても
大卒男子は地方や海外への赴任は嫌がるとのこと。
一方、アジア諸国の若者たちは
チャンスを狙って積極的に外国に渡り、チャレンジしているというのに。
私自身も
昔よりも生活水準は向上したが、
「生きる力」は上がったのだろうかと自問自答することがある。
その時によく考えるのが、
「今、全く別の地域で起業して成功できるのだろうか?」
ということだ。
今、患者さんが多数来院されている先生も
もう一度別の地域で開業して同じように成功できるのか自問していただきたい。
開業してから蓄財により
生活ぶりが良くなったとしても
問題を解決する「生きる力」は弱まっているかもしれない。
どんなに
多額の財産を築いたとしても
盗難や災害があれば一瞬にして失う可能性がある。
しかし、
難問を解決して生きていく力は
五体が満足な限り失われることはない。
私は仕事を通じて、
この「生きる力」を働くスタッフに
つけてもらいたいと常々思っている。
この「生きる力」は
趣味やスポーツをどんなに一生懸命やっても身につかないだろう。
生活の糧を得る「仕事」を通してこそ身につけることができるものだ。
我々も
「生きる力」が身につく職場を実現したいし、
整骨院業界にもそんな職場が増えることを願いたい。
では、
どうすれば「生きる力」を
つける職場が実現できるのだろうか?
次回のテーマにしたい。
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